リサイクルの一般原則の確立へ、経済産業省が検討を開始

  経済産業省は7月、産業構造審議会の廃棄物リサイクル小委員会に企画ワーキング グループを設置、今後の3R(リデュース・リユース・リサイクル)の進め方に関して の検討を開始した。  昨年4月に容器包装リサイクル法が完全施行されたのをはじめとして、今年4月には 家電リサイクル法や資源有効利用促進法(改正リサイクル法)が施行された。現在は 自動車や家庭用パソコンに関して法制化が進むなど、循環型社会の実現に向けた法整 備が進んでいる。  しかし、これまでに制定された法律は、物品ごとに、業界や市場の現状に合わせて 個別に仕組みをつくったもの。費用負担や関係者の役割分担などに関しては統一され た原則がなく、バラバラになりすぎてしまったと言える。また、アジアなどに輸出さ れる使用済み製品がかなりの割合を占めるため、国内だけではリサイクルシステムが 完結しないなど、法制定時には把握できなかった問題も明らかになってきた。  そこで今回、拡大生産者責任(ERP)の考え方、リサイクル率(再商品化率)の定 義や算出方法の統一、海外を視野に入れたリサイクルシステムのあり方などに関して 企画ワーキンググループで整理することになった。いわば、リサイクルに関する原則 を確立しようというわけだ。来年3月をめどに報告書を作成する。